STORY 1 運命の時
脚本/清水恵 絵コンテ/高橋賢 演出/高橋賢 作画監督/佐藤香織 古谷梨絵 総作画監督/佐藤秋子
カリスマ生徒会長は謎多き転校生
良家の子女が学ぶ名門・京常見学園。そこでは今、選出されたばかりの生徒会役員たちが注目の的となっていた。
イケメン揃いの彼らの中でもひと際目を引く神宮司高馬こと、ジェイ。彼は転入間もないにもかかわらず生徒会長に就くという、異例の人気ぶりだった。文武両道、才色兼備でクールな雰囲気を漂わせるジェイは、女子生徒にとってもはやスーパーアイドル的な存在に。
しかし、彼が時折見せる陰りの表情、心ここにあらずといった態度。決して本心を明かしていないということに気付く者は誰もいなかった。そんな謎と秘密に満ちたジェイが副会長春人に頼んだのは、羽早川という名の人物の情報検索だった。
STORY 2 表と裏
脚本/清水恵 絵コンテ/湊未来 演出/五味伸介 作画監督/山吉一幸 澤入祐樹 総作画監督/佐藤秋子
羽早川と再会したジェイがとった行動は?
この世界での唯一の理解者、学園長の御国に頼み、元の自分の屋敷を生徒会室にしたジェイ。妹天奈の行方を知るかもしれないかつての友・羽早川との再会も果たしたが、シラを切り通され、はぐらかされてしまう。必死に手がかりを探すジェイは、羽早川を逃すまいと狂気にも似た決意を燃え上がらせるのだった。
その一方、羽早川が勤めているカフェでは深刻な事態が持ち上がっていた。店は美男な羽早川もいるとあって、なかなかに流行っていたはずなのだが、突然、客足が途絶えたのだ。どうやら学校の裏サイトで、羽早川が女子生徒をナンパしまくっていると、事実無根の噂をアップしている者がいるようで――。
STORY 3 すれ違う思い
脚本/福島直浩 絵コンテ/大石美絵 演出/伊部勇志 作画監督/佐藤香織、古谷梨絵、大槻南雄、錦織成、美馬健二、吉田肇、川口弘明 総作画監督/佐藤秋子
見てしまった蛍の秘密?
もうすぐ京常見学園主催の町おこしイベントの季節。生徒会が一丸とならなければいけないという時、蓮は蛍がたびたび姿を消していることに気付く。
密かに蛍の後を追っていくと、音楽の女性教師・三上早月と2人きりで密会している蛍の姿が……。しきりに三上にちょっかいを出してまとわり付く蛍の様子に驚き、呆然とする蓮。しかも、その密会現場を新聞部のホームズとワトソンにも目撃されてしまい……。
一方、春人は自分と同じ、どこか孤独を抱えているようなジェイの様子が気にかかっていた。そんな春人の心も知らず、天奈のペンダントが羽早川の手元にあるのではないかと睨んだジェイは、虎視眈々と羽早川との接触の機会を狙うのだった。
STORY 4 華麗なる対決
脚本/清水恵 絵コンテ/井上圭介 演出/井上圭介 作画監督/山吉一幸、前田綾、澤入祐樹、前原薫、佐藤香織、松浦里美、大槻南雄、正木優太、久松沙紀、錦織成 総作画監督/佐藤秋子
女子の心を射止める2人の華麗なるおもてなし
京常見の町おこしイベントの日。町全体がお祭りの賑やかさに包まれて、カフェ・ド・ヴェインの露店も大いに繁盛を見せていた。露店に立ち寄ったジェイたちに晃はイベントをさらに盛り上げるため店の手伝いをお願いするが、執事の真似事はもうこりごりだと断られてしまう。
しかし、残念がる晃の様子を見た蛍が、接客サービスで対決しようとアイデアを閃かせる。会長が出れば盛り上がるからと参加を推されるジェイ。露骨に嫌そうな顔をしていたが、羽早川が相手に名乗り出た途端、目つきが変わる。
STORY 5 名探偵ホームズの事件簿
脚本/福島直浩 絵コンテ/湊未来 演出/板庇迪 作画監督/山吉一幸、佐藤香織、大槻南雄、山本亮友、松浦里美、渡邉慶子、錦織成 総作画監督/佐藤秋子
屋敷取り壊し騒動の果てに起こる大事件とは?
ブレスレットに浮かび上がった“2220”という謎の数字。それの示す意味が掴めず苦悩するジェイに、屋敷の改築という衝撃的な報せが飛び込んでくる。
天奈との唯一の思い出の場所を失いたくないジェイは改築を取り消すよう御国に直訴するが、理事長からのお達しであることと、過去に縛られるジェイを案じる諭しの言葉を受けてしまう。
珍しく感情を露わにするジェイを見た生徒会の面々は、ジェイの役に立とうと奮起。考え出した作戦は、理事長の迷信深い性格を利用することだった。
その名も『呪われた屋敷・お化け大作戦』!
STORY 6 過去の逆襲
脚本/清水恵 絵コンテ/渡部高志 演出/山口頼房 作画監督/佐藤香織、古谷梨絵、大槻南雄、野崎麗子、飯飼一幸、池津寿恵、錦織成、小野真依 総作画監督/佐藤秋子
追い詰められるジェイが下した決断
謎の男は撃退したものの、戦いの余波で屋敷の一部が倒壊。中にいた春人が重傷を負ってしまう。
病室で俺のせいだと謝るジェイに春人はその理由を問うが、答えは返ってこない。心の距離を感じる春人は、ついジェイを突き放すような態度を取ってしまう。
ジェイは気まずい雰囲気のまま病院を後にするが、学園では追い打ちをかけるような事件が起きていた。校内の至るところにジェイを糾弾する貼り紙が貼られ、生徒たちのジェイに対する視線もあからさまに冷たくなる。輝からの意味深な言葉も胸に突き刺さり、ジェイは精神的に追い詰められていく…
STORY 7 目覚めの時
脚本/清水恵 絵コンテ/大石美絵 演出/佐々木純人 作画監督/李少雷、劉雲留 作画監督補佐:佐藤香織、大槻南雄、山本亮友 総作画監督/佐藤秋子
導かれるように集まる血族の末裔たち
血族の末裔だったことが判明した春人に、ジェイはブレスレットに浮かんだ数字と屋敷の隠し部屋の存在を打ち明け、謎を解く手伝いをしてほしいと頼む。
ジェイが自分を頼ってくれた。そんな嬉しい思いと共に、この謎が解き明かされればジェイがいなくなるという、どうしようもない寂しさも感じる春人だった。
一方カフェ・ド・ヴェインでは、なぜ自分とジェイが百年後のこの世界に送られたのか、羽早川が自分なりの推測を晃に説明していた。思案する時、突如、何者かの声が2人の会話を遮る。
声の主は、店のマスコット鳥・ピーちゃんだった。
STORY 8 白鳥蓮の憂鬱な一日
脚本/清水恵 絵コンテ/二瓶勇一 演出/岡本恵里香 作画監督/佐藤香織、古谷梨絵、大槻南雄、松浦里美、竹森由加 総作画監督/佐藤秋子
目覚めるバトラーの力。蓮に降りかかる災難とは?
蛍、蓮、そしてドラキュラの体に血族の印が現れ、特別な能力を持つ一族の末裔であることが判明した。
すでに忘却の能力を発動していた蛍はその事実を素直に受け入れ、ドラキュラは半信半疑ながらもどこか納得しているようであった。
しかし、蓮だけは偶然か誰かのイタズラだと言い切り、頑なにジェイの話を信じようとはしなかった。
そんな中、蛍に続き、ハルト、ドラキュラもバトラーとしての能力に目覚める。
「そんなことを信じるなんて小二年以下です」とドラキュラの自慢話を切り捨てる蓮だったが、自身も能力に目覚め、まさかのとんでもない状況に陥ることに……。
STORY 9 メッセージ
脚本/福島直浩 絵コンテ/伊藤浩二 演出/小柴純弥 作画監督/正木優太、服部憲知、吉田肇、飯飼一幸、佐藤香織、
大槻南雄 作画監督補佐/川口弘明、山本亮友 総作画監督/佐藤秋子
明らかになる真実。鍵を握るのはあの人物
生徒会の仲間がバトラーの能力に目覚めていく中、呼応するかのように、空に時空の歪みが現れ始めていた。
ジェイのブレスレッドに刻まれた暗号“2220”の謎を読み解いたハルトは、そこに示されていた事実を皆に告げる。
ハルトが解読した手がかりをもとに、屋敷のある場所にたどり着くジェイたち。
その頃ジェイと羽早川の繋がりを推理したホームズとワトソンは、直接、羽早川に問い質すためカフェ・ド・ヴェインに。
2人の話を静かにかわしていた羽早川だが、聞き逃せない言葉に顔を曇らせる――。
STORY 10 愛執
脚本/福島直浩 絵コンテ/大石美絵 演出/ほりうちゆうや 作画監督/橋本真希、川添亜希子、丹羽信礼、へばらぎ、
金澤龍、權容祥 作画監督補佐/佐藤香織、大槻南雄、澤入祐樹 総作画監督/佐藤秋子
天奈を想うも、すれ違うジェイと羽早川の心
全てを知った上で天奈を救おうとしない羽早川に裏切りと絶望を覚えるジェイが襲いかかる。
怒りに任せて攻撃してくるジェイをいなしながら、羽早川は天奈の真意を汲めとジェイに語り出した――。
一方、学園でジェイを探していたハルトたちは、叫び声が聞こえた温室に駆けつける。そこには輝と、傷つき倒れるホームズとワトソンの姿があった。
そして、羽早川のために御国の動向を探ろうとしていた晃にも危機が迫っていた
STORY 11 岐路
脚本/清水恵 絵コンテ/渡部高志 演出/高橋賢 作画監督/佐藤香織、大槻南雄、古谷梨絵、野崎麗子、松浦里美
総作画監督/佐藤秋子
過去に戻るか、今を守るか、ジェイに突きつけられる選択
真相に気付いたホームズたちがジェイに危機を知らせようとするも一足遅く、天奈のペンダントとブローチは輝に奪われてしまった。
その間にもおぞましい渦を巻いた時空の歪みは、刻々と京常見町の空に拡がっていく。
「目的は一緒だ……」と去り際に言った、輝の謎の言葉。
その真意を測りかねながらも、ペンダントを取り返そうと輝を必死に追うジェイ。行きついた先には御国の姿があった。
御国は集まってきたジェイたちをあざ笑うように真相を明かし始める。
「さあ、そろそろ出発の時間だ」
強大な閃光が空を裂き、町が結界に覆われる――!
STORY 12 千年百年
脚本/清水恵 絵コンテ/高橋賢 演出/高橋賢 作画監督/佐藤香織、山本亮友、古谷梨絵、藤井文乃、大槻南雄、
錦織成、松浦里美、小野真依、山吉一幸、五味伸介、澤入祐樹 総作画監督/佐藤秋子
千年の血縁と、百年の想いが今、交錯する
止める春人を突き放し、光の柱に向かって走るジェイ「俺も連れていけ――!」
御国と並び立ち、冷たい視線で見下ろしてくるジェイを、蛍、蓮たちは呆然と眺めていた。
信頼し合える仲間になれたはずなのに、ジェイは御国と共に時空の歪みの向こう側に去り、このまま世界は消えてしまうのか。
早月からの非難も意に介さず、ジェイは輝と向き合い……。
ジェイと御国、そして羽早川。
それぞれの百年越しの想いが重なっていく――。